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2014.08.01  【インタビュー】工藤律子さんに聞く(4)

今こそ、そしてこれからも…「貧乏なんてこわくない!」
――『仲間と誇りと夢と』著者・工藤律子さんに聞く(4)

工藤律子さん(撮影・篠田有史さん)

2002年、JULA出版局は工藤律子さんの著書『仲間と誇りと夢と――メキシコの貧困層に学ぶ』を出版しました。ストリートチルドレンの問題を追いかけていることからJULAと知り合った工藤さんの、ジャーナリスト人生の原点にあるのは、メキシコシティのコロニア・ポプラールと呼ばれる貧困層居住区(スラム)で自分たちの生活をよいものにするために闘っている人たちとの出会いです。先の見えない壮絶な闘い、でも、そこには仲間とのきずながあり、日々の楽しさがあり、小さな夢でも実現していくエネルギーがありました。
今、スラムの人たちはどんな生活をしているのか、つねに日本とメキシコを並行して見てきた工藤さんが今感じていることは何か、インタビューさせていただき ました。

前回までのインタビューはこちらから…
第1回「貧乏でも豊かなくらしをしている人たちのことを知らせたい、それが今の仕事の原点」
第2回「追いこまれている今だからこそ、幸せに生きるために必要なものを考えたほうがいい」
第3回「「もう一つの経済」――お金がなくても絶望しなくていい」

4.お金をためるためより、自分らしく生きられる環境づくりに
エネルギーを注ぐほうが楽しい!


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『仲間と誇りと夢と』に登場する“仲間”の子どもたち。
週末にはこうして集まって食事をしていた。(撮影・工藤さん)

編集部(以下、編)/先ほど話題にした「女性の貧困」を伝える報道を見ていたとき、お母さんが、もうお先真っ暗って思ってしまったら、子どもに「ごめんね、お母さん、明るい未来を見せてあげられない」なんて、どんどん暗いほうに進んでしまっていって…うまく大人が発想を転換できるようになるといいな、と思うんですけどね。子どもは置かれた環境の中でどうにかするしかないわけだから、発想を変える必要があるのは、自分から動ける大人のほうですよね。
工藤/まわりとのちがいや「日本の常識」といったような物差しから自分を解放する必要がありますよね。問題になっている「孤独死」の可能性があるとか、そういう状況にいる人たちでも、既存の経済に依存しない形でも幸せに生きていけるって考えの人や、貧乏でも「ないものはないで、みんなでなんとか力を合わせればいいや」って思っている人たちは、たとえ年金がそんなになくても、まあなんとかなると、思えなくもないんじゃないかな。
/お金がくさるほどあっても、一人ぼっちで誰ともつきあわなかったら、はたしてそれは豊かな生き方なんだろうか、ということもありますしね。
工藤/その話でいうと、よく最近、ずっと独身で、50代、いやもっと早いのかな、40代くらいから、自分の老後をプランして…なんてサービスがあるじゃない? 老人ホームから、葬式から、遺言状から…この先自分は結婚しないとか、していたけど連れ合いは亡くなって一人だし、子どもに世話になるつもりはない、あるいは世話してくれないから一人だ、っていう人たちのために、今からすべてを自分で準備しましょう、ってことを勧めるような経済番組なんかも。
/40越えたあたりから、どこで調べてくるのかわからないけど、「あなたの今後の人生考えてみませんか?」みたいな、ライフプランニングのDMが届くようになりました。
工藤/本当に? ああいう番組に出てくる人は、「人に迷惑かけたくないからちゃんと契約をしてる」ってことを言うけど、お金を払って準備するサービスを利用できるってことは、つまりお金があるってことじゃないですか? でも、みんながそういうことができるほどお金をもってるわけじゃないから、結局、お金がある人だけは自分で準備して、そつなくこの世を去り、お金のない人は死ぬまで不安にかられながら孤独に生きていくっていう発想にならざるを得ないかのように見える。
でも、それは変な話で、そんなことを言ってたら、世界の大半の国は、そんな準備なんてできない人間のほうが大多数だから、老後はみんなで悲しく、寂しく生きていかなきゃいけなくなっちゃう。でも、実際にはそうじゃない。むしろ貧しい国のほうが、お金はなくてもみんなにみとられて、なんだかんだいって、死ぬまでちゃんと食べてはいけるし、生きていけて幸せな人が多い。おなかいっぱいじゃなくても、少なくとも飢え死にはしないで、人生全うしている人がいる。そう考えると、われわれがすべきことは、自分のこの先の人生を自分の金でなんとかすることを考えることじゃなくて、むしろ最後まで、お金があってもなくても、自分らしく、幸せだなって思って生きられるような環境づくりだというふうに思うんだけど…

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住宅の自力建設について話し合う住民組織の仲間たち。

右側で書類を手にしているのがテレサさん、その左がマヌエルさん。(撮影・工藤さん)

/私、以前に少しだけいた出版社で、有料老人ホームのムックを担当したことがあって、その取材で、いろんな有料老人ホーム、それもわりと初期費用何千万円、プラス毎月何十万、を払って生きていく、セレブお年寄りたちの取材をさせていただいて、結論としては、「こういう豊かな老後のためには、みなさん今からお金が要りますよ!」という思いをすごく煽る一冊だったわけです。取材しながら、私には縁がなさそうだし、ちょっとちがうなぁ、って思ったんですよね。そのなかで唯一、現実的に思えたのがグループホーム。そんなにお金もかからずに、とにかく一人になったときに、どうせマンション借りたってお金はかかるから、一人ぼっちでいるよりは、グループホームで同じような境遇の人たちと一緒にくらしていく、というような。募集人数に対して希望が多いから、なかなか入れないみたいですけど「これなら行けそう!」って思って、力を入れて記事を書いたら、「これはそんなに売りにしなくていいから」って(笑)。
工藤/いやあ…自分がそう思いたいからってこともあるけど(笑)、お金がないとまともな老後が送れないなんて思ったら、マジョリティの人間は絶望しなきゃいけない。そんなことをみんなで普通だと思うのは、はっきりいって自分たちのためにならない!
/お金をこつこつためこんで、「人に迷惑かけない」って思ってるよりは、どんなことをしたって、多少は迷惑かかるもんだって思って、ちゃんと人とつながっているってことのほうが大事だって、もうちょっとみんな気づけばいいんですけどね。
工藤/マヌエルたちなんか見てて、そこを訪ねた私たちがなんとなく安心感を覚えるっていうか、家にいるだけでほっとするっていうのは、そういうところにあるんだと思います。仮に自分が文無しになっても、彼らといれば、というか、こういう人たちといれば、なんとか生きてはいけるだろうって、思えるものをもっているから。だから私たちも、そういうものを創ることにエネルギーを注ぐほうが、お金をためることにエネルギーを注ぐよりも、エネルギーを注いでいるあいだも楽しいし、正解だと思う。
自分が好きなことをやっていてお金が入ってくるなら楽しいけど、お金がないとだめ、ないと困る、お金が一番だ、なんて一種の強迫観念にしばられて必死で稼ぐなんて、馬鹿げてる。そうじゃなくて、自分らしく生きるために、自分がやりたいことに一生懸命に取り組むこと、そのなかで、共感してくれる人とか、力になってくれる人とか、まわりにいる人たちと一緒に生きていこうと思うことのほうが、結果的には今から老後に至るまで、ずっと幸せだと思うんです。

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同棲婚だったマヌエルさんとフアナさん、2010年、自宅で結婚式をしました。
後列左から次女、次男、中央「新郎新婦」、
前列左から三女、孫二人 (長男と長女の子ども)。
次男と三女、孫たちは極貧時代を知りません。(撮影・篠田さん)


◆『仲間と誇りと夢と』にまつわるインタビューは今回で終わりです。
子どもたちにどんな未来を届けられるか、そのために大人がどう考えていったらいいのか、
工藤律子さんには今後もいろんな形でお話をうかがっていきたいと思います。
(インタビュー・構成 編集部K)

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2014.07.25  【インタビュー】工藤律子さんに聞く(3)

今こそ、そしてこれからも…「貧乏なんてこわくない!」
――『仲間と誇りと夢と』著者・工藤律子さんに聞く(3)

中央奥が工藤律子さん、篠田有史さん

2002年、JULA出版局は工藤律子さんの著書『仲間と誇りと夢と――メキシコの貧困層に学ぶ』を 出版しました。ストリートチルドレンの問題を追いかけていることからJULAと知り合った工藤さんの、ジャーナリスト人生の原点にあるのは、メキシコシ ティのコロニア・ポプラールと呼ばれる貧困層居住区(スラム)で自分たちの生活をよいものにするために闘っている人たちとの出会いです。先の見えない壮絶 な闘い、でも、そこには仲間とのきずながあり、日々の楽しさがあり、小さな夢でも実現していくエネルギーがありました。 今、スラムの人たちはどんな生活をしているのか、つねに日本とメキシコを並行して見てきた工藤さんが今感じていることは何か、インタビューさせていただき ました。

前回までのインタビューはこちらから…
第1回「貧乏でも豊かなくらしをしている人たちのことを知らせたい、それが今の仕事の原点」
第2回「追いこまれている今だからこそ、幸せに生きるために必要なものを考えたほうがいい」


3.「もう一つの経済」――お金がなくても絶望しなくていい

工藤/メキシコのスラムと直接は関係ないけれど、私が最近けっこう取材をしていて、雑誌とかで記事を書くと、けっこう興味をもって読んでもらえるテーマがあるんです。
スペインなど、経済危機が深刻な国々の人たちが、失業して仕事もない、収入もない、っていうなかで、じゃあどうしたら、それでもなんとか最低ライン、幸せにやっていけるかっていうことを考えている運動で、なかでも特に日本人に興味をもってもらえると思うのが、地域でいろんな通貨を作ったり、物々交換みたいなことをみんなで組織的にやっていくということや、お金や地域通貨ではなく、「時間」を単位にして、おたがいに助けあいをする仕組みなんです。

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スペイン・マドリードで、「もう一つの経済」を実践する様子。
中学校の先生が、近所の貧困家庭の少年に無料で家庭教師をする。
それに費やした時間時間銀行」とため、自分が必要な時必要な助け・サービスを
「時間銀行」のメンバーから得るために使える。(撮影・篠田さん)

本に出てくるマヌエルたちのあいだでは、わざわざ提案しなくてもやっていることだけれど、先進国だとどうしても、都会では隣人どうしの助けあいの習慣はなくなっているし、みんなそれぞれ仕事があるときは、自分の生活リズムにあわせているから、それ以外のことに時間をかけるとか、人のために時間をかけて何かやるっていうことが難しくなっている。あらためてそうするためには組織化、仕組みが必要な状況で、スペインでそれを実際にやっている人たちのことを最近取材しているんです。そういう記事は、意外と読んだ人たちから反響があるんですよ。「自分たちもやってみたい」というような。
編集部(以下、編)/反響って、どれくらいの世代の人たちからの声ですか?
工藤/どちらかっていうと、30、40代かな。ある意味、お金依存の社会に疑問を抱いている人は、今のほうが多いと思う。スペインもそうだけど、失業しちゃったり、残業しても残業代出ないし、昔みたいにしゃかりきに働けばそれだけお金持ちになれたりっていう時代じゃないし。
/日本もそうじゃなくなってますよね。
工藤/だから、そんなにがんばらなくても、自分の本当にやりたかったこととか、趣味とか、いろんなことに時間を使って、仕事は仕事、趣味は趣味、みたいな人も増えている。不景気なぶん、幸か不幸か時間にゆとりのできた人たちが、ふと考えたときに、みんなで集まって何かやったりとか、時間を単位にして、「きょうは俺が君のパソコン直してやるよ。だからあさってはちょっと料理教えてよ」っていうような活動に興味をもつ人は、10年、20年前より多いと思う。
/私、工藤さんより9つ下ですけど、私が小さいとき、うちの母はまだ隣の家に卵を借りにいったりしていました。そんな人間関係がうっすら残っているぎりぎりの世代なのかもしれない、30代、40代って。それより下だと、そういうご近所づきあいって、よっぽど田舎にでも行かないとなくなってしまっているから…かつての日本の姿みたいなものが記憶に残ってて、「あ、あれって大事だったんだな」みたいなところはあるかもしれない。
工藤/その世代の人たちは、なんか見たり経験したこともあったな、ってこともあるし、年齢的にも、仕事が一段落というわけじゃないけど、今の時代忙しくもないから、ちょっとちがうほうにいこうかと。転職考えたりする人もいるし、自分で起業して、大会社でしゃかりきに働くんじゃなくて、自分のペースでやっていきたいなんて考える人もいるし。そんな人たちは、ちょっとしたヒントがあると、別にお金稼ぐだけじゃなくて。
/お金はなくてももっと人間的に豊かに…
工藤/なりたいっていう人たちがいると思うんです。若い人たちも、本当はそう思ってるんだろうけれど、まずは就職しなきゃ、とか、世間の風潮にしばられている感じがする。
/たしかに目の前のことでいっぱいいっぱいだろうし。
工藤/いまだに、いい大学に行っていい会社に入るってことが、これだけパターンが崩れているにもかかわらず、どこかで必要と信じられているというか。
/それが基本になっちゃっているから、そこでこぼれ落ちると、もうすべてからこぼれ落ちてしまうかのような恐怖感があって。
工藤/追いつめられているぶん、ちがう選択肢をもつっていう余裕がないんだと思うけど、もっともっと追いつめられたら…定職に就くなんて運がよければのことだ、ぐらいにまでなっちゃったら、逆にほかの生き方するしかないってなるだろうし、そうなったときには、私が今スペインで取材しているような、いわゆる今の経済の中で就職をめざすんじゃない、「もう一つの経済」を利用して生きていこう、実はそのほうが人として幸せだ、っていう人が出てくると思う。

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こちらもマドリードの実践から。賞味期限切れや見栄えが悪いなどの理由で、
店頭では売れない商品を集めてきて、地域の貧困家庭に配るサービスをする
「食糧バンク」のボランティア。地域のみんなが少しでも豊かにくらる工夫。
右端で工藤さんが取材されています。(撮影・篠田さん)

「もう一つの経済」っていうのは、最近欧米を中心に、今の状況のもともとの原因はなんだろうって考えた人たちが、やっぱり単純に経済成長をめざして、日本なら円、ヨーロッパならユーロ、アメリカならドルを増やすことが正しい経済活動である、と思うことには、もはや無理がある、じゃあ「お金」というものがなくても、食べるには困らないようなシステムが、自分の住んでいる地域内だけでもできてしまえば、そんなに絶望的になる必要はないだろう、と考えている仕組みです。もちろん、お金を稼ぐ手段も、いくつかはあったほうがいいと思う人はいるだろうし、逆に、もうなくてもできるじゃん! て思う人もいるかもしれない。つまり「もう一つの経済」にかかわっているほうが――どれだけいろんな選択肢を増やせるか、そこに参加する人がどれだけ増えるかによって変わってくるとは思うけど――今なお多くの人たちがとらわれているような強迫観念=お金がないとだめだという発想から抜け出すことができる。幸せになれる。
その原点は、まさにマヌエルたちのやっていることにある。まあ、彼らはもともとが貧乏な家庭に生まれたっていうのがあるぶん、私たちとはちがって、お金があるとないをいったりきたりして考える必要はなかったのかもしれないけれど。
/一番下からのスタートだから…こわいものは何もないというか。
工藤/もともとない状態で、なくてもなんとかするってことを考えたからよかったのかもしれないけど、でも、ない人たちがみんなそうかというとそうではない。ないことに絶望する人もいれば、どうせいくらがんばってもウチは貧乏だってあきらめてる人もいる。あるいは、ウチだけが豊かになればいいって考える人もけっこう多い。そうじゃない発想をできる人たちっていうのは、教育レベルに関係なく、視野が広いということだと思う。私たちも、今は特に、そうやって経済レベルにこだわらず、視野を広くもつことができれば、そんなに絶望する必要もないし、夢がないというけれど、夢は自分でつくれるし、なんとかなる! っていうふうに考えないと…人生もったいないですね。
第4回につづく

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2014.07.17  【インタビュー】工藤律子さんに聞く(2)

今こそ、そしてこれからも…「貧乏なんてこわくない!」
――『仲間と誇りと夢と』著者・工藤律子さんに聞く(2)

中央奥が工藤律子さん、篠田有史さん


2002年、JULA出版局は工藤律子さんの著書『仲間と誇りと夢と――メキシコの貧困層に学ぶ』を出版しました。ストリートチルドレンの問題を追いかけていることからJULAと知り合った工藤さんの、ジャーナリスト人生の原点にあるのは、メキシコシティのコロニア・ポプラールと呼ばれる貧困層居住区(スラム)で自分たちの生活をよいものにするために闘っている人たちとの出会いです。先の見えない壮絶な闘い、でも、そこには仲間とのきずながあり、日々の楽しさがあり、小さな夢でも実現していくエネルギーがありました。 今、スラムの人たちはどんな生活をしているのか、つねに日本とメキシコを並行して見てきた工藤さんが今感じていることは何か、インタビューさせていただきました。

◎第1回はこちらから →「貧乏でも豊かなくらしをしている人たちのことを知らせたい、それが今の仕事の原点」


2.追いこまれている今だからこそ、幸せに生きるために必要なものを考えたほうがいい

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『仲間と誇りと夢と』の主人公のひとり、テレサさんの80年代末の家。(撮影・工藤さん)

編集部
(以下、編)/工藤さんは、マヌエルさんたちのくらしが本当にぼろぼろの状態から、生活水準が上がってくるところをずっと見てきたわけですが、この本を書いた時点から10年以上たっても、彼らはきちんと生活水準をキープしているし、よりよくしようという努力をつづけているということですね。
工藤/面白いのは、本のオビに書いた言葉が今の時代の日本にぴったりだってことだけど、彼らのやっていることも、今は今で時代にあった内容に変わってきているところなんです。
昔は、生活自体がひどかったので、とにかく家をまともにする、とか、食べ物を最低限確保する、とか、そういうことを力を合わせてやっていた。でも今は、たとえば子どもや若者のためのサッカーグラウンドやスポーツ施設なんかも作ったりしているんです。それを自分たちで管理して、週末にサッカートーナメントやったりして。非行防止対策、ストリートチルドレンにならないように、ですね。あるいは、プレイしたあとにシャワーを使えるように、施設に太陽熱で温水をつくる設備をつけたんですよ。自分たちで大学のワークショップなんかに勉強にいって習ってきて、みんなで太陽熱温水器を作った。 各家庭の水もなるべく雨水をためて利用しようってことで、役場から助成金をゲットして雨水の集水タンクを取りつける活動をしたり。ちなみにメキシコシティは慢性的にすごい水不足で、毎年のように断水があるので。
/日本みたいにびちょびちょ降らないんですね。
工藤/そう、降ってもざーっと降ってさっとやんじゃう。でも、降るときには降るわけだから、それを使うべきだって、雨水をためるタンクを取りつけたわけ。中学すら出ていない人たちが考えるとは思えないような、すごいことをするんです。
/レベルの高いものを、あんまりお金のないなかでなんとかくふうして作ろう、ってことにすごく積極的ですよね。

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住宅の自力建設は、住民(手前の二人)と、ボランティアで設計に協力した
建築学科大学生(後ろ二人)の協力で進められました。(90年代はじめ、撮影・工藤さん)


工藤/お金をかけずに豊かなくらしを築くことを考える、その方法が面白い。先進国でも地域によってはそうしてやっていこうという動きはあるけれど、結局大半は、やっぱりまずはお金をためて…っていうことが、日本でもほかの国でもつづいてきた。その結果、その計画が破たんすると、みんながてんやわんやで、絶望的な状況になる人もいる。
/頼りはお金しかないような気がしていたから、ないとなるとほかの方法を思いつけないのかな。
工藤/この本を出した当時、私が何か書いたからって日本の社会が大きく変わるなんて思っていなかったけど、少なくとも私自身は、この本に出てくる人たちに会った時点で、日本みたいに、つねに経済成長とかよりいい給料をもらえるようになったほうがいいっていう考え方を中心にした社会っていうのは、おかしいんじゃないかと思っていたから、「おかしいですよね」って言わなければと思ったし、そうしてきたつもりではあるんです。ただ、そういう声は、日本においてはあまり大きくはならなかった。実際には逆の、やっぱりお金があるほうがいい、成長があるほうがいいって考えのほうがつねに主流だった。おかげで、今のようなことになってしまった。いざ経済的に苦しいってなったら、みんなが「夢を抱けない社会」とか言いだした。
夢を抱けなくなっちゃうのは、あまりにも、お金を稼ぐ、経済成長ありき、って方向に走ってきたからだって、今こそ思うべきだし、思う理由はじゅうぶんにあると思う。一部だけど先進国でも――欧米なんかは特にそうだけど――反貧困とか、脱成長とか、そういう方向に動きはじめている人がかなり出てきている。まさにもう一度、(マヌエルたちのような)人の原点ともいえる発想で、自分たちの生活を豊かにしてきた人たちを見習うのがいいんじゃないかと…思わせられる状況ですね、日本は。
/ここ最近、特にニュースなどで、たとえばシングルマザーの貧困の問題であるとか、子どもの教育援助費の削減の話題だとか、本当にのっぴきならない状況になってきて、「ああ、お金がないとそんなふうになっていくのね」っていう伝え方ばかりになっている。もちろんその人たちは絶対支援しなきゃいけないけれど、そういう人を救うためにも…なんとなく、みんなが今よりちょっと貧乏になってもいいから、みんなで幸せになれるようにしていくヒントになることがあればな、と思ったときに、「貧乏なんてこわくない!」っていうフレーズが目に飛びこんできて。

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日曜日はよくマヌエル家に仲間が集まって食事をしていたそうです。
最後列左から2番目がフアナさん、右隣がマヌエルさん。
前列右端工藤さん。(撮影・篠田さん


工藤/特にタイトルを『仲間と誇りと夢と』ってしたのは、まさにそこ。お金がなくても、仲間がいて、みんながそれぞれに自分のやっていることとか考えに誇りをもっていて、それをもとにして、みんなが「こうやりたい!」「こうなりたい!」ってささやかでも夢をもっているっていうことが、本当に幸せって感じられる最大の条件だと思う。お金があればいいっていうものではないってことだから、逆に「ない!」って追いこまれている今こそ、じゃあそれでも幸せに生きられるためには何が必要なのかっていうことを、この人たちを見習いながら、もう一度考えたほうがいいって思いますよね。
第3回につづく

投稿者 JULA出版局 | PermaLink | コメント(0) | トラックバック(0)
2014.07.11  【インタビュー】工藤律子さんに聞く(1)

今こそ、そしてこれからも…「貧乏なんてこわくない!」
――『仲間と誇りと夢と』著者・工藤律子さんに聞く
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2002年、JULA出版局は工藤律子さんの著書『仲間と誇りと夢と――メキシコの貧困層に学ぶ』を出版しました。ストリートチルドレンの問題を追いかけていることからJULAと知り合った工藤さんの、ジャーナリスト人生の原点にあるのは、メキシコシティのコロニア・ポプラールと呼ばれる貧困層居住区(スラム)で自分たちの生活をよいものにするために闘っている人たちとの出会いです。先の見えない壮絶な闘い、でも、そこには仲間とのきずながあり、日々の楽しさがあり、小さな夢でも実現していくエネルギーがありました。 今、スラムの人たちはどんな生活をしているのか、つねに日本とメキシコを並行して見てきた工藤さんが今感じていることは何か、インタビューさせていただきました。
文中の写真のうち、撮影者の記載のないものはすべて、篠田有史さんの撮影です。

1.貧乏でも豊かなくらしをしている人たちのことを知らせたい、それが今の仕事の原点

編集部(以下、編)/『仲間と誇りと夢と』を出版して、もう12年になります。そして、このごろの日本の状況を見ていると、ますます、本のオビの「貧乏なんてこわくない!」ってメッセージが、伝えなきゃいけないものに思えてきて、お話をうかがおうと思ったんです。
工藤/この「貧乏なんてこわくない!」っていうことを最初に感じたのは、話の舞台になっているメキシコシティのスラム地区でのことだったんです。これは日本で伝える必要がある、ここの人たちの生活や闘いの中には私たちが学ぶべきことがたくさんある、と思いました。
/工藤さんはそもそも、ご自身の育ちの中でどんな生活を見てきて、「貧乏なんてこわくない」という思いにいたったのですか? 生活環境のすごくちがう人がまわりにいたとか。
工藤/私はすごく貧乏でもなければ特にお金持ちでもない、ごく普通の家庭で育ちました。毎日家族でいろんなことをするのが好きな親だったので、それだけで楽しく、お金がたくさんあったほうがいいだとかどうとか、あまり考えたことはなかったんです。小中学校の大半は四国の田舎で過ごし、家から近い公立学校に通っていたので、いろんな家庭の子がいる環境で、多様な人間がワイワイいるのが普通だと思ってました。それが楽しかったし。 ところが高校時代、アメリカに留学したころから、貧富の差や内戦、クーデターなどのある世界、私のまわりとはぜんぜんちがう世界があるんだって知りました。でも、苦しい状況に生きてきたはずのラテンアメリカからの移民の同級生たちが、あまりに明るくたくましいのにびっくりして、彼らの世界がどういうものかを知りたくて、大学生のとき、ラテンアメリカの国、メキシコに行きました。そこで出会ったのが、スラムの人たちです。 貧困層っていわれる人たちのくらしは大変だろうな、と勝手に思っていたんだけど…これが意外に楽しそうというか、精神的には豊かなくらしをしていると感じて、経済成長や高収入ばかりをめざさなければいけないと思わされて、あくせく働くはめになっている日本の人たちこそ、こういう生き方を知るべきだなと思ったのが、この本を書いたきっかけ、というよりは、今の仕事を選んだきっかけです。世界の現実から真実を学ぶために、取材・執筆活動を仕事にしようと、このときはじめて考えた、というか、思いつきました。
/ラテンアメリカに興味をもち、そこにくらす人たちの生活に興味をもち、行ってみたら、なんかたくましく生きてるぞ、すごいぞっ、っていう。

 

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スタディツアー参加者の若者たちに、
「ドス・デ・オクトゥーブレ」の歴史を語るマヌエルさん(右端)。
となりが工藤律子さん。


工藤/そう。21年前から始めた私たちのNGO「ストリートチルドレンを考える会」が、毎年メキシコシティでスタディツアーをやっているなかで、平日は現地のNGOを訪問するんだけど、日曜の休みを使って、2年ごとくらいに、この本の舞台の「ドス・デ・オクトゥーブレ」をたずねるんです。そこはかつてはそうとう貧乏なスラムだったけど、今は私の友人たち、住民ががんばったおかげで、それなりの姿になっている。経済的にも、2、30年前に比べれば、ずっとよくなっています。でも、本の主人公である住民リーダーの友人たちは今でも、ちょっとでも生活をよくしようと活動しているんです。  そこに、ツアーに参加した日本の若い人たちを連れていくと、やっぱり、私が最初に彼らと出会ったときと近い感覚を抱くみたいなんですよ。私が学生のころとちがって、今の若い人たちは就職が大変だとか、就職したからって順調に給料が上がるなんて時代じゃないからとか、私よりももっと経済的に危機感をもっているだろうけど。
/それでも高学歴、高収入をめざすという、なんだか画一的な価値観に押しこめられてしまっているけど、そこからこぼれ落ちる確率のほうがどんどん高くなっていて…

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ツアーで食べたメキシコ料理の中で一番おいしかったとみんなが絶賛!!
フアナさんのchile relleno(大きなピーマンのような唐辛子の
チーズ詰めの天ぷらのようなもの)、煮豆添え

工藤/そう、私よりもずっと、貧乏になることへの恐怖感があると思う。けれど、そういう人が、スラムで生きてきた人たちに会うと、すごく感動するんですよね。私もちょっとびっくりするくらいに。実際にそこを訪ねてやっていることは、住民リーダーのマヌエルの家で、本に書いたような、彼らがどうやって今の生活を手に入れたかを話してもらって、そのあと(マヌエルの妻)フアナの手料理を食べて、テキーラを飲んで踊って、みんなで盛りあがるだけなんですよ(笑)。でも、ツアーの感想文を見ると、「うまく説明できないけど、もう一度行って、もっと長く滞在してみたい」って言う学生が多い。 そういう魅力を感じるのは、こうやって助けあって生きてきた人たちだからもっている、家庭の雰囲気とか、仲間どうしで一緒に何かやっている雰囲気とか。お金と関係のないところで生みだされている安心感やあたたかさが、みんなを感動させるからなのかなと思います。
/本に出てくる人たちは、工藤さんと同世代ですよね。日本の若い人たちは彼らの生き方に感動するということですが、逆に今のスラムでは、当時のマヌエルさんたちと同じように、「俺たちもやるぞ!」という若い人たちはいるものなのですか?
工藤/うーん、「ドス・デ・オクトゥーブレ」自体は、住宅地域としてあるていど落ちついてきているので、昔ほどがんばらなければならないという感じではないんですよね。でも、マヌエル家の娘たちは、父親の活動に参加していますよ。彼らとともに、隣の地域で住宅問題に取り組む人もいるし。 そもそも自分たちでなんとかしていこうという意識をもって、しかもそれが一人二人じゃなくて、みんなで力を合わせればなんとかなる、っていう発想の人たちは、どこにでもいるわけではない。そう考える人のいる地域はどんどんよくなるし、そうでない地域はいつまでたっても、バスは来ないわ、道はぼろぼろだわって、生活環境が悪い。
/少なくとも「ドス・デ・オクトゥーブレ」は、マヌエルさんたちががんばった成果の積み重ねで、生活水準はスラムをつくったときよりかなり上がっているということですか?

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80年代末のマヌエル家と子どもたち(後ろ姿が長男。右奥が長女、手前が次女)。
床は地面のまま、木板とトタンの小屋だった。/撮影・工藤さん


工藤/もう、圧倒的にちがいます! 今、若い人たちがたずねていくと、マヌエルたちの家がすっかり立派なので、昔の写真を引っぱりだして、「ここからこういうふうに家を建てて…」なんて話を聞いてはじめて、ええっ!? て感じになるんです。 私自身は、彼らと出会ったころ、そして写真を撮ってる篠田(有史)と一緒に行くようになってからも、住んでいるところも着ているものもほとんど変わらないんですけど(笑)、彼らが住んでいる家は、私たちが住んでいる小さな部屋とは比べものにならないし、昔の掘っ立て小屋を考えたら、10倍ぐらいいいものになり、スペースもうちの3倍ぐらい広い家に住んでいるので、今の彼らの家にただ行っただけでは、昔のことはまったくわからないです。
/スラムというより、ただちょっと町はずれに住んでいるくらいの感じ?
工藤/そうそう、ちょっと遠いな、くらい。もちろん同じ地域の中でも、彼らと一緒にがんばらなかった、というか、めんどくさがったり、政府やお金をばらまく権力者に頼ってばかりいた人たちは、行政のトップが変わると頼る先がなくなって、自分たちの生活をコンスタントによくできなかった。だから、地域の中にも、ところどころ粗末な家が混じっている。彼らのグループにいた人たちは、みんな立派な家に住んでいて。今しか知らないと、本当に昔の壮絶な闘いは想像もつかない。
/『仲間と誇りと夢と』の時点でも、マヌエルさん一家はいいお家を建てているところでしたよね。いまはそれよりいいお家?
工藤/そうそう。
/これでもけっこう立派な家なのに!
工藤/本に写真が出ている家は、書いてあるように、住民グループの自力建設計画で、みんなで建てた家。今はここを売って、新しく建てて、そこに住んでいます。もうひとりの主人公テレサは、本の時点ではアメリカに行って出稼ぎしていたんだけど、それで稼いだお金で自力建設した家に建て増しをして、下のフロアを人に貸して、家賃である程度の生活費を得られるようにしているんです。(第2回につづく

 

投稿者 JULA出版局 | PermaLink | コメント(0) | トラックバック(0)
2014.07.01  7月1日は「童謡の日」です

今日、7月1日は「童謡の日」です。
JULA出版局としては、矢崎節夫先生が童謡文化賞を受賞される、喜ばしい日でもあります。

矢崎先生が小学生のときに読み、童謡詩人を志すきっかけになった童謡は、佐藤義美先生の「月の中」でした。金子みすゞと同世代の、この童謡詩人のめざした夢のバトンが、たしかに矢崎先生に手渡されていることを感じます。

ゴールデンウィークに憲法記念日、そして子どもの日に合わせて、佐藤義美童謡集『ともだちシンフォニー』から表題作「ともだちシンフォニー」を全文掲載させていただきました。
童謡集『ともだちシンフォニー』には、「月の中」のほかに、「いぬのおまわりさん」「グッバイ」「アイスクリームのうた」などなど、幼いころに出会う童謡がたくさん収録されています。
それに比べると、「ともだちシンフォニー」は、みなさんが知っているというわけではない作品かもしれません。そして、子どもにとっては難しい言葉や内容をふくんでいます。しかし「人間をしんじて、とくに、体も心もまだ新しい人間(子ども)をしんじて、童謡づくりに一度きりの生命をかけた」(あとがきより)佐藤義美先生が、戦争のない平和の世を子どもたちの手で築いてほしいと、心から願ってつくった童謡です。

言葉はただちに何かの力になるわけではないかもしれない。けれども、美しい言葉、力をもった言葉が子どもたちの心の奥底に届けば、やがて芽吹き、花ひらき、実を結ぶ日がくると信じたい。
平和への祈りをこめたこの童謡を、今一度ぜひお読みいただければ幸いです。

 




ともだちシンフォニー

丸木舟に きみがのっている

わににおそわれている
ライフル銃をもって 岸にいるぼくは
きみをうたない。
戦争!
銃弾で死んだぼくの父は
銃をうったきみの父の顔も名もしらない
ふたりのあいだに
すこしだって憎しみがあっただろうか。
ともだちになろうよ きみとぼく。

十億の人が千人の意志で戦争をさせられる
責任もなく愛情もなく
子どもを まきぞえにして
一度きりの生命をすてて
十億の人は死ぬ。
さばく!
地球の表面をおおうさばくを
森にしたり沃野にしたりする能力をすてて
生きのこる千人
マストドン(古代象)をおそれる。
ライオンでさえも集団をくんで道具をもって
殺しあわないのに――。
結核、チフス、コレラ、ペスト菌の哄笑!
ああ、この太陽系の中、
自転し、公転する地球には人と人との戦争が
いつなくなるか、
他の太陽系の中
他の地球では人と細菌の戦争も終った!
たがいに もう一つの回転を
ともにしていても――。
琴座のむこうの空間でなくてここで
琴座のま下のこの地球の上で、
ぼくはきみと握手したい。
なかよくしようよ きみとぼく。

おとなの専有物ではない地球を

おとなになっても専有しない約束、
百マイルの上空から写した地球の写真を
部屋にかかげてじぶんだけのためにも
他人のためにも地球を愛する約束。
一人分の意志を二十億あつめても
一人分の意志は一人分だけあるはずだから
細菌からでも殺されるのをよす約束、
ウラニウム235 プルトニウム239の
分裂の時間を長くする約束、
超音速の旅客機 輸送機だけはつくる
旅行の自由と安全
居住の自由と安全
すてる玉ねぎはエスキモーのために
くるみ割りはくるみを割るために
まくらは頭のためにある約束、
かいき日しょくは恐れないけれど
さると人間が親類であることはみとめて
ことばを絵画と音楽と食道に近づける約束
人類だけは信じる人類だけは信じる約束。
約束をしようよ きみとぼく。

野や森のみどり

そこには一本一本の草や木がある。
雪の純白 結晶型の多種類
セム ハム ゲルマン
アラブ アルタイ すべての人種で
地球を一つのステイツにしたい、
最後の一片のパンなら
それを全人類でわけたい。
憎しみは宇宙にちらばらせて無にしたい。

そよかぜ!

丸木舟にぼくがのっている
わににおそわれている、
ライフル銃をもって岸にいるきみも
ぼくをうたない。
ともだちなのだ きみとぼく。


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2013.05.15  今月おすすめのJULAの絵本『村山籌子作品集1』


今月おすすめのJULAの絵本
村山籌子作品集1 『リボンと きつねと ゴムまりと 月』

今年の11月、村山籌子も生誕110年を迎えます。


村山籌子作品集・1[リボンと きつねと ゴムまりと 月]より

JULA出版局が、村山籌子の魅力あふれる不思議な世界に足を踏み入れたのは、1995年のことでした。同じ時期に、児童図書館研究会と練馬おはなしの会という2つの方向から、日本の児童図書館員の母とも呼ばれていた小河内芳子先生が、村山籌子作品集の出版元を探しているという情報が届いたのです。『金子みすゞ全集』の版元ということで候補にあがったものだったでしょう。

童話作家・村山籌子は、金子みすゞと同じ1903年の11  月7日、薬種問屋岡内千金丹本舗の長女として、香川県高松市に生れました。高松高女を卒業した後、当時新教育を掲げて開校したばかりの自由学園高等科に入学し、その一期生となりました。卒業後は婦人の友社に入社して編集者となっています。山口県の大津郡(今の長門市)と下関市で生涯を終えたみすゞと比べると、おてんばで活動的な女性だったのかもしれません。しかし、みすゞと同じように大正自由主義の風の沸き起こる中で思春期を送り、まっすぐに人間を、いのちを見つめていった籌子の作品は、みすゞ作品とは姿形も味わいも異なるものでありながら、その根底にみすゞと同じような強さと暖かさをを感じさせます。
みすゞが1930年26歳で短い生涯を終えたのに対し、籌子は暗い戦中を生きのび、1046年夏、戦後の復興を見ることなく42歳で亡くなりました。このくらい谷間の時代、籌子は数々の童話や童謡を書きましたが、みな明るく、暖かく、ユーモアに満ちていることに驚かされます。籌子は、笑いこそが、暗さや苦しさをはねのける希望であることを、よく知っていたのではないでしょうか。

小河内芳子先生は、籌子の作品は、日本では他に類のない、子どもたちのために失ってはならない大切な児童文学であると訴えられ、現代にこそ甦らせたいと考えておられたのでした。作品を読んでみれば、動物や野菜や台所用品などが人間のように登場するこれらの物語が、子どもの本質、人間の本質を写しながら、彼らを慈しむ暖かい愛情に包まれていることを感じることができます。小河内先生の語ってくださった「おなべと おさらと カーテン」や「しっぽを なくした ねずみさんの おはなし」などの軽妙な語り口を懐かしく思い出します。確かに籌子の童話は、声に出して読むと、語ると、なおいっそうその面白さが伝わってくるお話なのです。

村山籌子作品集は、『リボンと きつねと ゴムまりと 月』のほかに、『あめが ふってくりゃ』、『川へ おちた たまねぎさん』があります。爽やかな5月、ぜひ一読をお薦めします。


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2013.04.11  今月おすすめのJULAの詩集  金子みすゞ童謡集『わたしと小鳥とすずと』

 
4月11日、今日は、みすゞさんの110回目の誕生日。


今月おすすめのJULAの詩集『わたしと小鳥とすずと』

  『わたしと小鳥とすずと』は、いま書店で売られているなかで、いちばん古い金子みすゞの詩集です。1984年8月末に発行され、29年間に101刷を重ねてきました。
『金子みすゞ全集』発行からわずか半年後に、山口県教育委員会の先生方から「子どもに読みやすい選集を」との要望をうけ、全512編のなかから先ず読んでほしい60編を選んでつくりました。 選者の矢崎先生のほかに、参考としてなかえよしを先生やJULA編集部がそれぞれ読んでほしい60編を選びましたが、大多数の作品が重複していたことを思い出します。初めは、ソフトカバーの山口版とハードカバーの全国版の二つの形がありました。『全集』が旧漢字・旧仮名づかいであったのに対し、新漢字・現代仮名づかい、小学校4年生以上に習う漢字は仮名書きに開き、子どもに読みやすいように考えました。
そしてなによりも、高畠純先生の装丁とさし絵。詩のイメージをこわさないように考え抜かれて添えられたさし絵は、高畠先生の力作でしたし、この詩集が読者にとって宝物のように素敵なものとなるようにとの願いをこめた装丁も、これ以後の子どものための詩集の装丁を変えていくほどに新しいものでした。高畠先生は、「没後80年金子みすゞ展」に寄せて、「・・・・・・ブルーグレーの小さな童謡集『わたしと小鳥とすずと』ぼくはこの本が好きだ」とコメントを寄せています。


1996年、全国の小学校の国語の教科書に、いっせいにみすゞの詩が掲載されるという出来事がありました。それらの詩は、みなこの『わたしと小鳥とすずと』からとられたのです。
子どもたちだけでなく、おとなの人たちも、この詩集で初めてみすゞに出会った人は多いと思います。金子みすゞ入門書としても、愛されてきた詩集です。卒業、入園・入学などのお祝いに、記念日に、お見舞に、プレゼントした、プレゼントされたという声が多いことにも驚かされます。続編の『明るいほうへ』『このみちをゆこうよ』も、手にとっていただけたら幸いです。


 

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2013.03.27  読者からのお便りを紹介します


3月にご紹介した『プータンいまなんじ?』にステキな愛読者カードが届きました。


母(私)が子供の時持っていてなつかしく注文しました。大人になって改めて見てもとてもかわいいし、仲良しファミリーを感じます。私は“あらあら うちじゅう しゃぼんだま。・・・”のところが好きです。

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3:00までが長くずいぶんたいくつしてるんだなあ(笑)と。でんぐり返しとつみきも、左→右へ動きがあって良いです。今は、おばあちゃんが来た時と夕食で喜んでみてくれてます。早く時計がさわって動かせると良いです。楽しみです。

他社の絵本もですが、私は、子供の時持ってた本を手に取ってしまいます。新しいものより今あるもので新しいストーリーが増えてもいいかもしれません。今のままで充分と思います。そして、『もしもしプータンです』も持ってました。実家は今だに黒電話です。弟の友達は回せなかったです。だから、この本で子供が“まわすでんわ”を知ってくれると良いです。次は、『もしもしプータンです』と、私は持ってなかったので『プータンとしんごうのパックン』を買います。
(所沢市 Y.Kさん)



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2013.03.14  今月おすすめのJULAの絵本『プータンいまなんじ?』


今月おすすめのJULAの絵本『プータンいまなんじ?』

プータンは、電話のダイヤルがついたしかけ絵本『もしもしプータンです』でデビューしました。19831015日のことです。プータンはその日、満3歳のお誕生日。お母さんがつくるお誕生ケーキ用のジャムを、みんななめてしまったんです。さあ、たいへん。お母さんは慌てて電話します。子どもがダイヤルを回すと、お話が進んでいくしかけです。

おっとりしているようで、やんちゃなプータン。この絵本が出るとすぐに、プータンにはたくさんの友だちができました。ある子は、「ボクのことプータンって呼んでね」といったそうです。書店の子どもの本売場では、小さな子どもたちがダイヤルを回す、カタンカタンいう音がよく聞かれました。

次の年に、この『プータンいまなんじ?』ができました。長針を回すと短針が回る本物そっく pootannobaatyann2.jpg りの時計がついた絵本です。大好きなおばあちゃんが来る日、「おばあちゃん、まだかな? まだかな?」プータンは待ち遠しくてたまりません。読者の子どもたちは、時計の針を回しながら、お話にひきこまれていきます。

プータン・シリーズは、しかけを操作することで、より深く絵本の世界に入りこむことができるように工夫された「しかけ絵本」のシリーズです。1920年代に児童心理学の影響を受けてつくられた、読者に主体的な役割をもたせる「しかけ絵本」の流れを継いでいます。当時、しかけ絵本に対する批判も子どもの本の世界には根強くありましたが、お話がしっかりしていて何度でも読んでほしくなる、日本製の絵本ではめずらしい真っ当なしかけ絵本でした。

シリーズには、めくりのついた『プータンおばけだよ』、ペンのついた『プータンなにかいてるの?』、車輪のついた『プータンどこいくの?』、シールで遊ぶ『プータンのすいぞくかん』など、子どもの好奇心あふれる指をお話に結びつけるユニークなしかけのある続編がそろっています。


プータンが登場してから
30年。プータンは、今もまだ3歳で、小さな子どもたちの友だちです。プータン・シリーズは300万人もの子どもたちに読み継がれてきましたが、最初のころの友だちがお父さん・お母さんになって、その子どもたちがプータンと仲良しになる時代を迎えました。子どもだったお父さん・お母さんのように、今の子どもたちも、これからの子どもたちも、プータンと遊んでほしいと願っています。



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2012.12.14  もう年末ですね

 

アッという間に、今年も残す所あと二週間となりました。
金環日食やオリンピックなど、印象的なイベントもいろいろあった一年でしたね。

JULAとしても、相田みつをさんと金子みすゞのコラボレーション展から始まり、約10年ぶりにドラマが放送されたり、全国12か所を巡ってきた没後80年展もフィナーレを迎え・・・他にもみすゞを取り上げたコンサートやイベントなど、多くの方とのご縁があった感謝感謝の一年でした(^ー^)


さて、本日は、この季節にぴったりなJULAの絵本をご紹介します!



十二年で一周する干支の順番がどうやって決まったのか。
日本でも同じ言い伝えはありますが、中国では猪が豚になるんです!


そして、この絵本の最大の特徴は、甲骨文字がキャラクターとなっていること。
干支のお話を読みながら、今私たちが使っている漢字の元である甲骨文字も学べます。

では、ここで甲骨文字クイズです。

来年の干支である「蛇」は、表紙のどこにいるでしょうか??
















正解は・・・



形がシンプルなので、分かりやすかったかもしれませんね。
ちなみに、右隣が今年の干支の「龍」です。
時計回りに干支の順番になっているので、ご自分の干支は甲骨文字だとどんな字なのか見つけてみるのも楽しいかもしれませんね。

年の暮れから新年の家族団らんのお供にもおすすめです!

詳細はこちらまで


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2010.02.05  気がつけば……

今年ももう2月に突入しています。
年末に出版した『十二支のものがたり』はおかげさまで大好評!
出版直後に朝日新聞大阪版の生活面にとりあげていただき、
記事を見た方々から注文やお問い合わのお電話が、殺到しました。
はじめの日は本当にトイレにも立てないくらいひっきりなしに電話がなり、
その後も関西の書店さんを中心に、反響が続いています。
他の地域の方々に、なかなか紹介できないのが残念です。

来月、3月10日に没後80年を迎える金子みすゞ。
それを記念して、毎日新聞社主催で開かれる展覧会、
『没後80年 金子みすゞ展 〜みんなちがって、みんないい。」の
準備もすすんでいます。
まずは、大阪の大丸心斎橋店で3月24日よりスタートです。
詳細は、もう少ししましたら、こちらのHPでもお知らせしたいと思います。

ウェブ店員 柴崎

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2009.12.01  今年もあと一ヶ月

気がつけば2009年もあと一ヶ月。
毎日慌ただし時間が過ぎてゆきます。

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2009.10.16  出張に行ってきます!

来週は一週間の予定で九州の書店さんをまわります。
今回書店さんにご紹介して歩く本の目玉は、2つの新刊です。

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2009.04.23  4月も残り1週間。

またまた…気がつけば、すっかりご無沙汰をし。
金子みすゞの誕生日を過ぎ、新刊もぶじ刊行にこぎつけ。
とかいってるうちに、ゴールデンウィークが目前に迫ってきました。

今回、みんなを好きに―金子みすゞ物語の挿絵をご担当くださった上野紀子先生
JULAではほしとたんぽぽ』『ふうちゃんの詩の挿絵を描いてくださっていますが、皆さんにおなじみなのは、なんといっても、なかえよしを先生との共作ねずみくんのチョッキにはじまる、ねずみくんシリーズ(すべてポプラ社刊)でしょう。
今年は、ねずみくんも誕生35周年というアニバーサリーイヤーです。
先生がたは記念イベントや、新刊のご準備など、本当に目まぐるしいスケジュールのなか、「矢崎さんの記念すべきお仕事だから」と、引き受けてくださったのでした。

いろんな機会に、矢崎節夫先生がお話しになっていますが、30年近く前、なかえ先生と矢崎先生は、日本児童文学専門学院(現・日本児童教育専門学校)でともに講師をされていました(なかえ先生は現在も教壇に立っておられます)。
矢崎先生が、みすゞの弟・上山雅輔さんに巡り合い、3冊の手帳を手にされるのを、なかえ先生はすぐそばで体感し、それをそっくり上野先生に伝えておられたそうです。
お二人にとっても、みすゞの甦りは、リアルタイムで体感された、かけがえない奇跡だったのです。
だから、この本を矢崎先生と一緒に創りあげていただく同志は、お二人をおいて他にはなかったのです。

上野先生は、「実在の人物、しかも写真が残っているかたを描くのは初めてのことで、ドキドキしました」とおっしゃっていましたが、赤ちゃんから、20歳くらいまでのみすゞを、本当にあたたかく、思いたっぷりに描いてくださいました。
矢崎先生が、「子どもたちにみすゞさんのことをていねいに伝えたい」と強く願って著されたこの本が、上野先生の絵とともに、真に子どもたちに贈る宝物のような1冊になりました。
手にとっていただけるとうれしいです。

★なかえ先生・上野先生のホームページはこちら
なかえよしをと上野紀子の絵本
(凝りに凝ったおもしろいサイトですよ!!)

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2009.03.31  3月最後の日。

花冷え…というよりは、寒の戻りで桜もちぢこまってしまったような3月終盤ですね。

JULAはいま、この春出る新刊の大詰めを迎えています。
編集はもちろん、営業も新刊発行にあたっては、いつもにも増して本腰を入れています。

2冊の新刊のうち、1冊はすでにトップページでもご案内しているみんなを好きに―金子みすゞ物語
『金子みすゞ全集』を発行して25周年の今年、さらなるみすゞの広がりを願って世に放つ、みすゞの伝記です。
史実を忠実に記録した『童謡詩人金子みすゞの生涯』に比べ、小学生から読めるくらいのやさしい文章。
みすゞにまつわるエピソードが、物語として楽しく描かれているのも特徴的。
みすゞを教科書で習ったお子様にも、『生涯』は難しそうでちょっとくじけた方にもおすすめです。

もう1冊は、作品を読んで考える イギリス児童文学講座(1) ファンタジーの生まれるまで
近年、本当にたくさんのファンタジー作品が映画化されたりして、話題になっています。
(ハリウッドのネタ切れのせいもあるとは思いますが…)
もちろん、アメリカやフランスで生まれた物語も数多くありますが、やっぱり『指輪物語』や『ナルニア国物語』、近いところでは『ハリー・ポッター』シリーズなどを生んだイギリスが、断然ファンタジーの本場といったところでしょう。
ではなぜ、イギリスにこの文学が生まれ、根づいたのか?
このシリーズでは、18世紀半ばに、子どもが読むための文学(=児童文学)が産声を上げてから、ファンタジー百花繚乱の現代までを、鍵となる作品を紹介しながら読み解いていきます。
『マビノギオン』『アリソン・アトリーの生涯』の訳者・中野節子先生と、共にファンタジーを研究してこられた吉井紀子先生、水井雅子先生の共著による本書。歴史に根づく物語と、その上に立つ物語のあいだをつなぐ、興味深いシリーズになると自負しています。
表紙画像ができるまで、もう少しお待ちくださいね。

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2009.03.02  【終了】ぞうさんの詩人 まどさん100歳展 in 銀座


今年、100歳を迎えられる童謡詩人まど・みちお先生の展覧会のご案内です。

ぞうさんの詩人 まどさん100歳展

「ぞうさん」「やぎさん ゆうびん」「一ねんせいに なったら」などの童謡で知られるまど・みちおは、日本で唯一“国際アンデルセン賞作家賞”を受賞した詩人です。
戦前の作品から、100歳を迎える最近の未発表作品までをご紹介します。
――数かぎりない生き物の中のどの一つとして、自分が自分として生かされていることを幸せに思わぬものはいません。(『いっぱいやさいさん』至光社/著者の言葉より)
まど・みちおの世界のなかで、自分が自分である喜びと出会ってくださいますように。

会期:2009年3月28日(土)→ 5月6日(水)
会場:銀座教文館9F ウェンライトホール
第2会場 6F 子どもの本のみせ ナルニア国

東京都中央区銀座4-5-1 TEL.03-3563-0730
開催時間:11:00―20:00(入場は19:30まで)
※会期中は無休です
入場料:大人800(600)円 小中学生200(100)
高・大・専門学校生
《学生証提示》400(300)
※( )内は前売り料金
主催:銀座教文館
後援:朝日新聞社・中央区教育委員会
お問合せ:銀座教文館 子どもの本のみせ ナルニア国TEL.03-3563-0730


★会期中、講演会、コンサートなどの関連イベントが開催されます。詳細は教文館内「まどさん100歳展」ページで。
★JULA出版局からでている本はこちら→まど・みちお童謡集『地球の用事』

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2008.06.25  6月もあと5日。

久々に、ホームページを大幅更新しました。
というのも、7月に新刊が2冊出ることになったからです。
矢崎先生のエッセイみすゞさんのうれしいまなざしと、カンボジアのストリートチルドレンの現状を伝える子どもたちに寄り添う・カンボジア━━薬物・HIV・人身売買との戦い
ご興味もっていただけるとうれしいです。

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さて、先週末はメイフィールド教養講座、中野節子先生によるマビノギオンのお話の第2回に参加させていただいてまいりました。今回から、マビノギオン━━中世ウェールズ幻想物語集の最初の4話「マビノーギの四つの物語」を1話ずつ解説してくださるという、なんともぜいたくな連続講座です。
「ダヴェドの大公プイス」は、4話に共通する主人公プレデリの誕生物語。地名や人名のウェールズ語における解釈や、当時の社会の礼儀作法、風習の説明などふんだんにまじえ、わかりやすくお話くださる中野先生。仕事でうかがって、いい時間を過ごさせていただいてるなー、私。
参加されている皆さんも、とても熱心。先生にいろいろな質問を投げかけ、さかんな議論が展開されました。

mf62.jpg
お話が終わったところで、お楽しみのティータイム。
今回は、お茶菓子というより、軽食という感じで、写真の2品が供されました。
ウェルシュ・ラビット(ウェールズ語ではCaws Pobi)は、ウスターソースとチェダーチーズを混ぜたものをトーストに塗って焼いたもの。なんでも、ウサギ狩に出て、ウサギが捕れなかったときに代用食で食べたものらしいです。
マッシュポテト状のもののほうは、シェパーズ・パイだったのかしら。ごめんなさい、ちゃんと名前を聞いておかなかった。
美味しいお紅茶とともにたくさんいただきました。

7月は、悲劇の美女ブランウェンの物語がテーマです。
ご興味もたれた方、ぜひぜひご参加ください。

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2008.03.14  今年はプータンの年♪

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どうしても、イベントだなんだというと金子みすゞの話をすることが増えてしまうのですが、実は今年は、プータン・シリーズ発売25周年という節目の年でもあるのです(^o^)/
1983年に発行したもしもし…プータンですから最新刊プータンとしんごうのパックンまで、今も現役で(ま、ダイヤル式電話は現役じゃなくなってますけど)子どもたちに愛読してもらっている本たちです。
今や、プータンを読んでいた子どもたちがおとなになって、お父さん・お母さんになって、ご自分のお子さんのためにプータンをお求めくださる…というプータン第2世代まで出現しはじめました。
新春から本格的にお知らせしていますので、写真のようなコーナーを展開してくださっている書店も各地にあります。ぜひ、お近くの本屋さんを覗いてみてくださいね。
読者の皆さんにも、なにかプレゼント企画のようなものができないかと考えています。ホームページをマメにチェックしていただけるとうれしいです(^_-)=

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2008.03.05  え、もう3月?!

…というわけで。
店長日記を再スタートしても、またさぼってしまうダメなWEB店長です。
先週一週間は、関西の書店に営業に出かけておりました。
記念出版もしておりますように、今年はなんといってもプータン・シリーズ発売25周年。店頭でドーンとご紹介していただかなければ、と皆してがんばっているところです。
ベテランの児童書担当の方ともなると、私なんかよりよほどお詳しくて、いろいろ思い出など聞かせていただくことができました。そんなリアルな現場の声、おいおいご紹介していきますね。
また、読者の皆さまで、「小さい頃プータン読んだ! なつかしい!」なんて声がありましたら、どうぞお寄せくださいね。というか、近いうちに募集します、きっと。

P.S.
先日、久々に会った友人に「よっ、WEB店長」と言われてしまいました。う、恥ずかしい。
そして、名に恥じぬよう精進せねば。

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2008.01.22  エキナカお台所劇場

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東京近郊にお住まい、お勤めの方はご存じかと思いますが、最近大きな駅の構内って、一大ショッピングモールの様相ですよね。
JR立川駅の「エキュート立川」内にブック&カフェスタイルの新しい店舗「PAPER WALL ecute立川店」というお店があります(オリオン書房さんの系列店)。シックな色調で統一されたおしゃれな空間で、本と出会い、お茶のひとときを楽しむ…そんなお店です。
こちらで、本日より『お台所劇場』のジオラマなどなどを展示していただいております。すべて著者・うつろあきこ先生とJULAのみんなによる手づくりの力作!お近くの方、ぜひ覗いてみてください。
もちろん、本屋さんですから、『お台所劇場』お求めいただけます。今なら、サイン本も!!

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