茂田井武画集 1946→1948

「セロ弾きのゴーシュ」など数々のすぐれた子どものための作品を残して、48歳で逝った天才画家・茂田井武。画業の開花期、戦争直後の3年間の仕事を収録した画集です。仕事の全容に迫る書誌・年譜、復刻本、大双六を加え、美しいケース入りでお届けします。

[画集]図版約1500点・付録「子どものまどせかいめぐり大すごろく」
[復刻本]長編マンガ物語「三百六十五日の珍旅行」
[解説書]星と夢の万華鏡ふたたび

書籍情報

編集:茂田井武画集編集委員会
解説・書誌年譜作成:山口卓三
定価:22,000円(本体20,000円+税)
発売日:1991年04月08日
判型:309×244mm/3冊セット
商品形態:並製本・ケース入り
ページ数:320
ISBN:9784882840848

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著者紹介

茂田井武●もたい・たけし
1908年、東京日本橋の旅館の次男として生まれる。中学3年の9月、関東大震災により実家は全焼し、翌々年病弱だった母を亡くしている。幼少時より絵を描くことを好み、赤坂中学校卒業後美術学校入学を志したが、官学風の勉強不足が災いして入試に失敗。1930年、かねてからのパリ行きの思いを決行した。韓国、中国を経て、シベリア鉄道に乗り、働きながらヨーロッパ各地で過ごした3年余のこの旅行は、茂田井の印象のレンズに深く焼きつけられた。帰国後、さまざまな職業を転々としたが、1936年頃より挿絵画家となる。初期には大人の読み物の挿絵を手がけたが、絵本・童画を描くために猛勉強に取り組み、戦後まもなく起こった児童図書ブームの中で、彼の画風は花開いた。貧しかった時代、粗末な紙に印刷された彼の作品の数々は、素朴で、いきいきとして、暖かい。喘息と結核に苦しみながらも、驚くほど精力的に仕事をした茂田井だったが、カラー印刷の技術が向上し、美しい絵本が数多く出版される時を待たずに、1956年、48歳で世を去った。

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