お知らせイベントレポート| 2025.01.31

童謡詩人・佐藤義美 生誕120年

「いぬのおまわりさん」「アイスクリームのうた」「グッドバイ」……。
金子みすゞと同時代に青春時代を生きた、童謡詩人・佐藤義美(さとうよしみ)が生誕120年を迎えました。現在、故郷の大分県竹田市で、記念の展覧会がふたつ開催されています(どちらも3月2日まで)。

ひとつは佐藤義美記念館で行われている企画展「生誕120年佐藤義美~12のエピソードからみる義美の素顔~」。生誕120年にちなんで、義美の12のエピソードを資料と共に紹介。初公開となる竹田市の家の見取り図や、交通事故にあった時のエピソード、義美とスポーツとの関係などを丁寧に紹介しています。


また、竹田市歴史文化館・由学館では、令和6年企画展「生誕120年佐藤義美~内弟子のみた義美作品~」を開催。生前の義美に尽くし、亡くなった後も顕彰活動を続けた稗田宰子(ひえださいこ)の視点から紹介される義美の作品を掲載誌や資料と共に多角的に味わえます。同時に義美の作品をモチーフとした川野和男(かわのかずお)の木版画と押し花の展示も開催しています。

1月20日に生誕120年を迎えた佐藤義美。若き日に、みすゞと同じように童謡を書きはじめ、「赤い鳥」「金の星」「童話」などで投稿詩人として活躍。みすゞとは、童謡の同人誌にも名を連ねました。戦後、日本の童謡詩人のトップを走りつづけましたが、63歳の若さでこの世を去りました。いまでも歌われる童謡を多く残した他、矢崎節夫にみすゞのことを伝える役割も果たしました。ふたつの展覧会では、みすゞとの交流もそれぞれ紹介されています。この機会に義美の故郷・竹田市に足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

★佐藤義美の作品を読みたい方はこちら→『佐藤義美童謡集 ともだちシンフォニー』