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2013.03.06  香川が生んだ村山籌子(カズコ)の作品を保育現場に

 

2月2日(土)午後1時から、高松市の香川県立文書館の視聴覚ホールで、高松市民間保育所共励会主催の保育士等研修会がありました。
テーマは、なんと「香川が生んだ村山籌子(童話作家)の作品を保育現場に」!!

〈第一部〉「籌子作品に見られる子どもへのまなざし」
講師は、『村山籌子作品集1〜3』(JULA出版局)の編集者だった金成正子さんとJULA出版局代表の大村祐子。
籌子さんが大正15年6月の「婦人之友」に書いた「育児の参考のために―ー我が幼時の回想」を読みながら、籌子が子どもをどのように捉えていたか、それが作品にどのように反映されているかを話しました。

〈第二部〉「村山籌子の生涯と幼年文学」
講師は、香川大学名誉教授・山崎怜先生。経済学者でいらっしゃいますが、60年にわたって村山籌子の研究をされています。先生の資料のおかげで、『村山籌子作品集1〜3』は自信をもってお薦めできる本になったのです。

60名余の方々が、郷里の童話作家の話を熱心に聞かれました。感想をいただいていますので、少しご紹介してみましょう。

 

〈第一部〉の感想

・籌子さんの絵本は、動物や野菜が主人公で、とてもおもしろい作品だと思いました。子どもたちに感じてもらいたい優しさやがまん、約束などが絵本で自然と感じられるように思いました。もっと早く知って、我が子にも読んであげたかったです。

・今まで読んだことはなかったけれど、予想できないストーリー展開がとてもおもしろく、子どもたちの興味をひくだろうと思った。3びきのこぐまさんの映像をぜひ子どもたちにも見せたい。

・動物や品物で人間関係をおもしろく表現し、リズム感をもった文章。いつも子どもの心になって、心配ごとなどうまくカバーした話になっている。社会の規範にとらわれず、人として自由に生きてほしいという願いがあったと推察します。笑いの中に子どもだったらありがちな勘違いが多くあるのを読むと、よく子どもを観ているなーと感じる。リズム感があって楽しい作品が多いので、親しみを感じる。

「おなべと おさらと カーテン」リボンときつねとゴムまりと月より)
 

・子どものありのままの姿を正面から受けとめ、怒るでもなく、叱るでもなく、さとすでもなく、受け入れるような暖かいものを感じました。

・金成さん大村さん2人のユーモアたっぷりの話の中、「子どもというものは、錯覚に陥りやすい」という言葉が一番印象に残りました。保育現場においても、友だち同士のけんかの時、双方の話を聞くのだが、どちらも「していない」「いってない」等ということがあるが、今までの対応の仕方でほんとうによかったのか考えさせられた。

・最近は、アニメ、テレビ、映画、雑誌、さらに子ども向けの絵本にしても人工的で刺激が強く、まるで添加物をふりかけた口当たりのよい食べ物が商品化され、次々と売り出されては消えているように感じる。その点、籌子さんの作品は、例えるとじっくり育てられた野菜のように、添加物のない素朴で味わえば奥の深い不変的な旨味がジワーとにじみ出てくるようである。これはお2人の息の合った講演をお聞きしたからこそ感じられることで、「我が幼時の回想」の思いと作品とを分析し、籌子さんのまなざしを解説してくださり、保育者も子どもへの視点について多くのことに気づかされた。


「あめくん」(『リボンときつねとゴムまりと月より)


・保育士としてはもちろん、現在子育て中である母として、あたりまえだけど忘れてしまっていた子どもの小さな変化に気づくことの大切さを改めて考えさせて頂きました。

・村山籌子さんは厳しい時代に生きながらも、明るくユーモアにあふれた話を創り、それでいて作品のオチは優しさに満ちている。こんな素晴らしい童話作家が香川から生れたのだと知り、研修会に参加させてもらって良かったです。

 

〈第二部〉の感想は、次回にご紹介します。

 

投稿者 JULA出版局 (13:32) | PermaLink
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